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元歯科助手による歯について専門的な知識を情報発信するブログです。

子供の虫歯予防 ~ 本当に虫歯にさせたくない親限定 ~【虫歯にしない知識】

 

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子供の虫歯を心配している人

まだ歯が生えていないけど虫歯にならないようにするためにはどうしたらいいのかな?
子供の虫歯が多いな。治療しても虫歯になってしまうけどどうしたらいいの?
虫歯にさせたくないけど、子供の虫歯予防ってできるの?

 

 

こういった疑問・悩みにお答えします。

 

 

本記事の内容

           
      • 虫歯になるメカニズム ~ こうやって虫歯になる ~
      •    
      • 虫歯を予防するためにすること ~ これをすれば虫歯にならない ~
      •    
      • 3歳になるまでにすること! ~ 今後の虫歯リスクに影響する ~  

 

 

 

この記事を書いている私は、歯科医療従事者で職務歴10年以上の現役歯科助手です。(2020.2現在)かなり専門的な知識が身についているので、ある程度のことはなんでも答えることができると思います。

 

 

虫歯になるメカニズム ~ こうやって虫歯になる ~

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そもそも虫歯とは、虫歯菌であるミュータンス菌によって歯が溶かされる病気です。どのようにして虫歯菌(ミュータンス菌)が歯を溶かすのか詳しく解説します。

 

どのようにして歯は溶かされているのか

 

① 虫歯菌が糖分を分解する

② 虫歯菌が酸を出す

③ 酸によって歯が溶ける

 

このようにして歯が溶けて虫歯になってしまいます。

酸によって歯が溶けているので、お口の中は酸性になっています。

 

 

虫歯になる条件

 

✔ 虫歯菌 

お口の中に虫歯菌がいると虫歯になります。虫歯菌が多ければ多いほど虫歯リスクは高くなります

 

✔ 糖分(炭水化物) 

お口の中に糖分があると虫歯になります。糖分は虫歯菌のエサとなります。

 

✔ 時間 

お口の中が酸性になっている時間が長いと虫歯になります。

・1回の飲食の時間が長い

・間食の回数が多い

これは虫歯リスクがかなり高まります。

 

✔ 歯の質

歯質が弱かったり(エナメル質形成不全)、歯並びが悪いと歯が溶けるリスクが高まり虫歯になります。

※エナメル質形成不全とは生まれつきエナメル質がうまく形成されず、まだらに白くなってたりする。

 

 

酸性の食品

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歯を溶かすものは虫歯菌以外にもあります。

そもそも食品自体が酸性のものがあります。酸性が強いものをよく口にすると歯は酸に浸った状態になるので溶けていきます。

 

歯肉の近くやかみ合わせの部分など、酸性の食品が接触しやすいところ、たまりやすいようなところが特に溶けやすいです。

 

酸性が強いものはフルーツやお酢、炭酸などです。

 

 

 

虫歯になる条件  ~ 時間 ~ 

虫歯になる理由として甘いものを食べると虫歯になるというイメージは容易につくと思います。

虫歯になる条件の時間が実は大切なのでここで詳しくお話しします。

 

お口の中は普段は中性ですが、食事をすると酸性になります。

酸性になると歯が溶けるので、食事中(何かを飲食している間)は歯が溶けていると思ってください。

※お口の中が酸性になる理由は、虫歯菌が酸を出すことと食品そのものが酸性であるからです。

 

 

食後、20分~30分するとお口の中は中性に戻ります。この20分~30分は、歯から溶け出したカルシュウムを再石灰化といって、歯に戻している時間です。

 

ということで、ダラダラ食事やお菓子を食べたりちょこちょこ食べている再石灰化が追い付かず、歯がどんどん溶け出してしまいます。そうすると歯に穴があいてしまいます。

 

 

虫歯を予防するためにすること ~ これをすれば虫歯にならない ~

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時間のコントロール

子供がおとなしくなるからと言ってそのたびにお菓子をあげていては虫歯になってしまいます。

 

おやつの時間を決めて、お口の中に食べ物がない時間をいかに多くしてあげるかが大切です。午前中に1回、午後に1回など。

お腹が空いているのであれば、ある程度の量を与えるなど工夫をするといいかと思います。

 

 

おやつとお菓子 ~ 間食の食べ物 ~

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子供におやつを与えるときは何をあげていますか?

多くの親御さんがお菓子をあげているのではないでしょうか?

 

お菓子は砂糖や油を多く含み、

香料、着色料、添加物などを含むものがとても多いです。

一言でいうとお菓子は『 毒 』です。

 

お菓子をあげる場合は、砂糖があまり含まれていないおせんべいがいいです。

 おやつとしてりんご乳製品焼き芋など余計な砂糖を加えていないものがいいです。

 

特に歯に悪いものはチョコレート、キャラメル、アメ、炭酸飲料、ジュース、ポテトチップスなどです。

 

患者さんの中に、まだ2歳なのにチョコレートやキャラメル、あめ を食べさせていたのにはびっくりしました。小学生前なのに炭酸飲料を飲んでいたり...

 

食べたいとも言っていないのに親から体に毒になる食べ物をわざわざ食べさせる(覚えさせる)なんて...と思ってしまいました。

甘いものは中毒性があります。初めに与えるときは十分に考えてあげてください。

 

歯磨きの習慣

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歯磨きを習慣化させてください。子供自身の歯磨き親の仕上げ磨き(小学校低学年までは)です。

 

歯医者に通っている子で小学2年生以上なのにもかかわらず、自分で磨いたことがないという子がいました。 

小さいときから歯磨きの習慣をつけなければ大きくなってなかなかうまく磨けなかったり、習慣化するのが難しいです。

 

磨き方がわからない時はぜひ、歯科医院で歯磨き指導を受けてください

自分で磨けるように教えます!仕上げ磨きにしかたも教えます!

 

 

フッ素

定期的にフッ素を塗ると虫歯になりにくくなります。上記の虫歯予防をしてプラスαと考えてください。

 

ダラダラ食べたり、お菓子をちょこちょこ食べさせていたりきちんと歯磨きをしていないといくらフッ素を塗っていて虫歯になってしまいます

 

 

 

3歳になるまでにすること! ~ 今後の虫歯リスクに影響する ~

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虫歯菌が子供の口の中に入るまで

生まれたばかりの赤ちゃんには虫歯菌がいません。親や身近な大人から虫歯菌が子供に感染していることが多いです。

 

例えば

お箸やスプーンやコップを共有する

食べかけをあたえる

大人がフーフーとして食べ物をあたえる

キスをする

このような行為をすると、唾液をかえして虫歯菌の感染をするといわれています。

 

また、3歳までに虫歯菌がうつらなければ今後、お口に虫歯菌が定着しにくく、虫歯になりにくいと言われています。

 

 

子供に虫歯菌をうつさないためにすること

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虫歯菌に感染させないようにするためには

 

✔ お箸、スプーン、コップは分ける

✔ 食べかけ・飲みかけはあげない

✔ キスはほっぺに

 

 に気をつけましょう。

必ず、取り皿や取り分けるお箸は別に用意するようにしましょう。

 

 

 

最後に

 

子供の虫歯は親の責任です。虫歯が多く、放置していると虐待と疑われたりもします。

身体の健康はお口からなので、子供のうちから虫歯にならないように日頃の生活習慣に気をつけてあげましょう!

なかなか思うようにうまくできないことも多いかと思いますが少しずつできることから試してみてください(^^)/