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元歯科助手による歯について専門的な知識を情報発信するブログです。

虫歯じゃないのに歯が痛いのは食いしばりが原因?!【改善方法も解説】

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虫歯じゃないのに歯が痛い人

虫歯じゃないのに歯が痛いな。
見えないところに虫歯ができてるのかな?
歯が痛くてご飯が食べれない…。

 

 

こういった悩みにお答えします。

 

 

本記事の内容

       
  • 虫歯じゃないのに歯が痛い原因は食いしばり
  •    
  • 痛みを改善するには?
  •    
  • 歯ぎしりや食いしばりを放っておくと大変なことになる?!
  •    

 

この記事を書いている私は、歯科医療従事者で職務歴10年以上の現役歯科助手です。(2020.2現在)かなり専門的な知識が身についているので、ある程度のことはなんでも答えることができると思います。

 

 

歯が痛いといって来院する患者さんが意外と多くいらっしゃいます。激痛だったりして虫歯かもと思っていた人もいます。

 

この痛みが続くと「歯医者に行かないと」と思う人が多いようですが、この痛みに関しては歯医者に行ってもよくなりません。

 

では、痛みの原因と、改善方法について詳しく解説していきます。

 

 

虫歯じゃないのに歯が痛い原因は食いしばり

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食いしばりをしていると歯が痛くなったり耳あたりが痛くなることもあります。 

ただ、本当に虫歯じゃないかは歯科医院で判断してもらった方が良いかもしれません。

 

なぜ歯ぎしりや食いしばりで歯が痛くなるのか

寝ている間や日中無意識に歯ぎしりや食いしばりをしていると歯に過重負担がかかってしまい痛みがでることがあります。

 

 

さらに詳しく言うと歯の根っこは骨とダイレクトに接しているわけではありません。歯に力がかかったときに骨にダイレクトに力がかからないよう緩和する役割かみしめた感覚を伝える役割があります。

 

そのクッションのような役割を持っているのが歯根膜です。

 

歯根膜に持続的な力が加わり、限度が超えることで歯根膜に炎症がおき痛みとしてあらわれます。

 

 

無意識でかみしめているので自分では気づかないことがよくあります。

 

✔ 朝起きて顎が痛くなる

寝ている間に歯ぎしり、食いしばりをしていることが多いです。

 

✔ 耳あたりが痛くなる

食いしばりによって筋肉を傷めている可能性があります。

顔の中で1番大きな筋肉は咬筋と言ってかみしめるときに動く筋肉です。エラが張っている人はこの筋肉が発達している人です。  

 

 

なぜ歯ぎしりや食いしばりをするのか

歯ぎしりや食いしばりをしてしまう理由は明確にはわかっていないとのことです。可能性としてはストレスや日頃の生活習慣などと言われています。

 

実は歯ぎしりや食いしばりをしている人は成人の80%と言われています。ほとんどの人が自分でも気づいていないことが多いようですね。

 

 

 

痛みを改善するには?

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歯を安静にする

歯にかかる負担をなくしてあげることで痛みは改善します。

では改善する方法を紹介します。

 

✔ 日中の食いしばりは意識する

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意識して歯と歯の接触を避ける。これだけです。無意識でずっと食いしばっているので1日に何回意識できるかで、かみしめている時間が大きく変わります。

 

✔ 夜間の歯ぎしり、食いしばりはマウスピースを作る

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マウスピースを作って歯と歯の直接の接触を物理的にさけます。

 

✔ かみ合わせの調整

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 かみ合わせがよくない場合は少し削って調整をすることがあります。

 

 

本来の歯と歯の接触時間は?

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そもそも、歯と歯が接触しているのは食事の際に食べ物をかんでいる時だけです。

 

時間にして 1日20分 以下です。

 

少なくないですか?

だから毎日食いしばっていると過重負担で歯や周辺の筋肉まで傷めてしまうんですね。

 

 

無意識の食いしばりが治る目安の期間は?

無意識の食いしばりはなかなかよくなりません。

食いしばる時間の改善はできても、食いしばらないようにするのとても難しいです。

 

食いしばる時間の改善は

上記の日中の食いしばりのとおり、

 

✔ 毎日、常に意識する

✔ 1日に何回意識できるか

✔ 上記の2つを治るまで続けられるか

 

これで変わってきます。無意識のクセなので治すのはかなり難しいです。

過重負担の痛みは歯を安静にしておくと1ヶ月前後で治ると思います。

 

 

 

歯ぎしりや食いしばりを放っておくと大変なことになる?!

 痛みが出た人もまだ出ていない人もこのまま放置するとどうなるのか、深堀していきます。

 

 

このまま歯ぎしりや食いしばりをしていると将来はどうなる?

歯ぎしりや食いしばりを放置していると起こりえることをまとめました。

 

✔ 歯がすり減ってしみてくる

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✔ 歯の根元がエグれて知覚過敏になる

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✔ 歯が欠ける

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✔ 歯にヒビが入る

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✔ 詰め物や被せ物がとれやすくなる

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✔ 歯周病の要因になる(歯の周りの骨が溶ける)

✔ 痛みの再発

✔ すり減ったところやエグれたところが虫歯になる

✔ 歯がボロボロになる

 

などが考えられます。

歯ぎしり、食いしばりは自分の歯を破壊してしまう行為なので少しでも歯の負担を緩和できるように日常生活の中で意識してみてください。

 

 

歯の根元がエグれてしまう理由はこちら

mikmikblog.hatenablog.com

 

 

 

私も日中、食いしばりをしていた1人です

この記事を書いている私も以前、食いしばりをしていました。

 

気づいたら常にものすごい力でかみしめていました。(私の場合、痛みがでたことはありませんでした)

 

仕事中、集中しているとき、テレビを見ているとき、休んでいるとき...

 

常にかみしめていました。 

 

このままでは

「歯がすり減ったり、歯がボロボロになる」

と怖くなりました。

 

そこで私も改善するよう意識したんですが、気づいたとき気づいた分だけずっとかみしめているんだな。かみしめなくすることはできないのだろうか?と考えるようになりました。

 

いま現在は日中のくいしばりはしてません。私が実践した改善方法をご紹介します。

 

 

実践した改善方法

まず、上記に書いたように食いしばる時間の改善をしました。

 

仕事中、テレビを見ているとき、いつでも常に食いしばっていないか意識してかんでいたら歯と歯を離す。

 

これを実行していました。

 

 

ただ、ずっとこれを続けていても無意識の食いしばりが治っている気は全くしませんでした。

 

なので自分なりにどうしたらいいのか考えていきついた方法がこれです。

 

声に出さず、口を閉じたまま「あ」と言うことです。

 

常に気づいたときはずっと心の中で「あ あ あ あ」と言っていると歯と歯の接触は避けられます。

 

意識するということは

 

脳で考える

歯と歯を離す

 

と時間がかかるので、何も考えずに「あ」と言っておけばいいと思ってそれを実行していました。

 

結構期間はかかりましたが、数ヶ月で歯と歯の接触が改善されました。個人差があったり、これでは治らない人もいるかもしれませんが、参考までに。

 

 

 

最後に

 無意識の歯ぎしり、食いしばりを改善するのはかなり難しいです。

夜間の場合はマウスピースを作って、日中では上記にかいた意識するということを実践してみてください。

少しでも悩んでいる方の参考になればうれしいです(^^)/